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タイで30年 テレビ・CM製作のコーディネーター タイミカサ

不思議な国タイ、その5

今回面白い撮影手配させて頂きました。
何と蜘蛛の糸に関するネタでした。普通ですと蜘蛛、なんとなく夜の泥棒的イメージ
しかありませんでしたが、何と!非常に高い研究が行われているのです。この糸は
タンパク質を主成分とするので、開腹手術などの手術用糸に利用したらなど、研究が
なされておりました。全く知りませんでした。
ネタは日本から頂いたのですが、タイにも蜘蛛の研究者がおりました。現在国立ラジ
ャパットナコンサワン大学で、生物学の教鞭をとりますプラシット教授です、若干32歳
の研究者です。現在では、4人の研究者がいるそうですが、主たる研究者と言えます。
教授が蜘蛛に注目したのは山岳民族カレン族で、彼等は精霊信仰の対象を木にもっ
ております。木から産まれたとも考えております。その精霊の木に生息する蜘蛛は、
精霊の力を受けて、大きな力を持つと考え彼らが猟に出るとき、その蜘蛛の巣を取り
持参するそうで、怪我などした場合は、その蜘蛛の巣を幹部に貼り付けるのだそうで
す。この点に教授は興味を持たれて、国立農業大学にて、森と人間生活つながりの
回りを学ぶうちに水利的にもなくてはならぬ木、その木の得度までカレン族にはやる
方もおられる、木を中心とした生活サイクルに関わった事だそうです。
タイでも大きな蜘蛛は、メンムムマイトーンと呼ばれるオオジョロウクモになりますが、
この蜘蛛のつくる糸をマッチ棒の太さにしますと、60キロの重さまで吊り上げる強さが
あるとのお話でした。実際に実験いたしましたが、マッチ棒の太さ以上でしたが可能
でした。蜘蛛の糸には、強い縦糸、これを結ぶ粘り気のある横糸とあります。蜘蛛か
ら出される新しい縦糸は、黄金色の美しいものですし、弾力性があります。オオジョロ
ウクモのつくる巣は、大きいもので25メートルの大きさのものも見られるそうですが、時
期にみて、雨季の時であっても5メートルのものも見られるそうです。この種の蜘蛛は、
世界一大きいものとはいわれておりますが。今回、採取地としたカンチヤナブリ県でも、
巣に小鳥やコウモリがかかった例も人々は見ておられます。蜘蛛も蛇と同じで生きたも
のしか食べないそうです。
蜘蛛は、夜は活動せず、朝は必ず巣の掃除をするそうで、雨で木の葉が落ちてついた
ものを取り外し、巣の繕いをして補強するそうです。そして昆虫が、暗いところから明る
い方向に飛ぶ習性にあわせて巣を作るそうです。自然の中でも片側山、片側盆地と言
うような地形が、蜘蛛の多く見られるところだそうです。
タイは日本と比べますと、熱帯雨林で昆虫大きいので、巣も大きくて丈夫で弾力性のあ
る大きな巣が作られるそうです。巣造りに疲れますと、糸を後ろ足で自分で切ってしまう
そうです。
これまでのお話は、空間に巣を作っての生活権を持つ蜘蛛、蜘蛛にはもう一種類、地に
生存地を持つものもおります。その雄はタランチラ系、協力な毒をもつものでタイでもコバ
ルトブルーと呼ばれるもの、最近新聞紙上に、この毒でなくなった方の話題がでておりま
した。物好きな人も多くこの種のものを飼う方もおられますが、さすがに5-6センチ以上
になりますと殺してしまうそうです。この種の蜘蛛は地面を這う事で、十分餌を得ることが
出来るので糸による巣は作らないそうです。また近い種の中には、地面の中に穴を掘っ
て生息する蜘蛛もおり、これは炒ったりして食用珍味になっております。車輌でカンボジ
アシェムリアップからプノンペンまでの移動の機会ございましたら、三分の2ほどの距離
のロータリー式分岐点のところで駅弁のように売られております。お試し下さい。むろん
タイでも試食可でございます。
また今回のエリアでは、変わった淡水蟹がおりまして、プーラチャニー(王妃の蟹の意)
と呼ばれて、タイの国旗と同じ赤、青、白の三色のものだそうです。
まだ全く手の加えられていない温泉もありました。なんとこの温泉、山道挟んで左右に
100メートルの地点には、野生象の塩場があるのです。温泉の回りには象の糞も見られ
るほどです。自然の中の象の道になっておるのですが、一風呂浴びたら象と遭遇なんて
笑えませんね。日本の方には、このあたり早川雪舟の映画出演で有名になりました泰緬
鉄道、死の鉄道と呼ばれて英国、ニュージーランド、オーストラリア、オランダなどの捕虜
の手によって完成させられた鉄道跡でもあります。タイから鉄道第5連隊、ミャンマから鉄
道第3連隊がそれぞれバンポン、モールメーンを基点に、木橋をかけたり厳しい自然条件
の中作られたものでした。この鉄道建設計画の基本は、象道であったと言われます。歴
史的にもこのあたり、アユタヤ時代攻め込むビルマ軍の進軍路だったと言われておりまし
た。象は大きな体をしておりますが、自分の体の幅よりも狭い道を移動しますし、一本橋
なども渡ります。また全ての動物は獣道として、一番安全な象道を選ぶそうです。旧日本
軍もこの言い伝えに習い、この鉄道を建設したようです。

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不思議な国、タイその4

タイ国内にも裸族と呼ばれる民族がおりました。現在も、周りの生活がどんどん入り
込んではおりますが、他の山岳民族と変わらぬ生活をしておりますので、居りまし
たと言うのはおかしいのですが。
木の葉のお化けと呼ばれたピートンルアン、この種族はプレー県を中心とした山中
を移動して生活しておりました。一辺の木の葉を編んだ物を、一本の木で立てかけ
た住居に住み、木の葉を敷いて生活していたようです。タイ人が山中に入りますと、
そんな枯葉が残されているところから、上記のように呼ばれたようです。
南タイには、長い吹き矢に特色を持つサカイ族が、トラン県の山中で生活しておりま
したが、この種族も廻りに溶け込み生活が営まれております。
これらの種族は、有名なイバン族などと累をなす種族です。定着タイプの農耕民族
と違い、狩猟民族ですので当然定着せず、山中を獲物を求めて移動しておった為、
農耕民族にとっては不可思議な種族と思われていたようです。
存在がやっと知られるようになった頃、日本の家族との交流生活を企画した番組撮
影がありました。まず日本からお子さんを含めた家族が参られまして、アンペラ屋根
の家に住み、彼らの料理を一緒に食べ、日本の家庭料理を紹介し、大変な苦労であ
ったと存じますが生活されました。同じ家には自然霊信仰で住めない為、家?を新築
し、豚1頭、米、タバコなど喜ばれる贈り物を持ち込んでの生活でした。熱帯性低気
圧の通過など困難な撮影になりました。非常に恥ずかしがりやで、但し外部の人間
と親しくなると、それにあわせてしまう人の良さと言うか、無知な部分があり、ピートン
ルアンの人々の泣くところを見たことがありません。獲物を獲たときの喜び、約束をや
ぶった場合の話もしない怒りぐらいしか喜怒哀楽を表しません。誕生にしても葬式に
しても、全ての喜怒哀楽は狩猟如何にかかっている。水浴びは年に一回だけ。最近
は石鹸の入手、3日に一遍とか1日1回も見られるようになったらしいが。彼らがおお
喜びするのは、豚、塩、タバコを得たときだということであった。通常塩は動物と同じく
潮場の土から得ていたようであります。
このときの大変さは、お世話になったピートンルアンの家族を、日本に送る段になった
折です。彼等はタイ人と認められておらず、戸籍も身分証明書も無いパスポート申請
に要する書類は一切無し。NGOは、見世物、商売として扱うとしての批判を恐れ、通
常このような場合の処理として、日本人でも外国でパスポート紛失の場合の、渡航証
明と言う一回限りの期日限定のパスを出す方法もある。が全く保証も無く、山岳民族
センターへの登録も無く、住んでいるエリアから出る許可そのものから問題。内務省
のラインから切り崩す為、県庁に赴き県知事に面談、文化交流であり観光誘致も絡
むものであるとの観点から交渉、公文書を内務省に回してもらい、便宜供与レター手
配。これを持参して外務省に渡航証明発給のお願いをしたが却下。これでは番組が
成り立たぬ為、日本のタイロビー?の者に話を通しての再交渉?。時間がかかりま
した。然し最終的にタイ側の動きによって、なんとか受理にこぎつけ日本に行くことが
出来ました。自然の危険な音を聞き分ける為、横向きに寝るとか頭を内側に向けると
か、などなど生活習慣の違いは大きな戸惑いがあったようです。
最近では、またご紹介いたしますが、首長族の女性を日本に連れて行けないかなど
の話がでたりします。常識的には駄目なのですが、手を変え品を変えてやるグループ
もあるとか。
食などもこんな撮影の中で赤蟻の玉子料理とか、為の中に生息する竹虫(これはご
存知ですか、かぐや姫の物語、かぐや姫は竹の中から生まれます。これは竹の中の
薄い膜が、昔から不老長寿の薬効として酒筒として酒が入れられ、もち米を竹筒で
蒸し炊するとこの膜がもち米に付くことが、昔から不老長寿の達成するものとして扱わ
れていたとおり、清潔でもあるので)を食したり、甲虫の幼虫を食したり珍しいものもみ
ることができ、紹介いたしました。